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   賭博台の前では皆平等 - 白夜の国のカジノ 第4回  
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白夜の国のカジノ 第4回

  〜街角のギャンブル

     

格調高くかつ親しみやすいカジノ・コスモポールを後にして、今度は街角のギャンブル場を尋ねてみることにしましょう。と言ってもその実態はキオスクの中にある、ただのカウンターとテレビカメラ。そこにはいつも数人の老若男女がたむろしています。このようなカウンターを持つキオスクはスウェーデン中のあらゆる街角に存在し、店の入り口にはSvenska Spelのロゴが付いた看板や、「運試しの店」と書かれた旗が立ててあるのですぐわかります。

  街角のキオスク

<街角のキオスク>

キオスクの入り口

<キオスクの入り口>

 

お菓子や雑誌などの雑貨売り場とは一線を画したカウンターに置いてあるのは、競馬予想票と、宝くじの予想番号を書き込むカード。これらを書き込んで店員に渡し、当たりが出たら賞金の中継もそのキオスクを通じて行います。この記事のために写真を撮らせてもらったストックホルム市郊外の駅前にあるキオスク「バンセ」では、昨年競馬で百万円の当たりくじが出ました。当選者は大きなケーキを持って店を訪れたそうです。日本でも当たりくじの出やすい宝くじ売り場には人気が出るように、大きな当たりの出た店には客が集まりやすいのかもしれません。バンセのカウンターの上部にはこの店で運試しに成功したお客様の戦跡が賞状のように次々と飾られています。

Svenska Spelのサイトによると、宝くじの種類は現在18種類あり、それらは大別して二つのグループに分けられます。当たり番号を予想するものと、店頭で出来合いのくじを買い求め、その表面を削って当選を確かめるものです。Svenska Spelの2004年の総売上高は前年比で3.5パーセント増加の202億クローネ(約3千億円)でした。スウェーデン国の総人口が一千万人に満たないことを考えると、ギャンブルに興じる人口とその掛け金の多さが知れるというものです。黒字額約720億円は国庫に入れられ、スポーツの振興や未成年者の育成事業に充てられます。

長年不況が続くスウェーデンですが、Svenska Spelは毎年着実に売り上げを伸ばしています。いや、長年不況が続く世知辛い世の中だからこそ、皆宝くじを買いたがるというのが本当でしょう。

  キオスク店内の様子

<キオスク店内の様子>

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